その存在自体が,法則なのだ。比較すべきものなどなにもない。ましてや,リアルの代替手段であったり,下位階層であるはずも,ない。
サイベランス社が10日発表した「インターネットの大きさ」という題のレポートによると,現在インターネット上には21億ページが存在し,1日700万ページの割合で増殖している。このまま行くと,2001年初頭には現在の倍の大きさになると予想している。今年1月にはインクトミ社からインターネットの大きさは10億ページとい調査結果が出ていた。
21億ページというのがあまりにも実感がない数字になっているが,これは誰もが利用可能なページだけをあげており,その他にもクローズドなサイトも多いだろうから,正確な数は把握できない。だが,この会社の調査では,今年の初頭に10億ページだったのが,約半年で倍の21億ページとなり,また半年後には40億を超えるという。
CPUの性能は18ヶ月で倍になっていくというムーアの法則もぶち壊すほどの急速な発展は,私たちをどこへと連れていくのか。生き急いでもとどまる命無き魔物。半年ごとに自らのデータ量を倍にしていく生き物に,法則というものはあり得ない。あえて云えば,その存在自体が,法則なのか。1日700万ページを絶えず生み出しているという場所での,1日の価値は,1時間の価値は,1分の価値は,1秒の価値は…。リアルとなんて,比較できない。
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